【菊次郎の夏ロケ地 浅草編】旅の起点と終点の舞台。映画を観ると浅草に行きたくなりますよね!

菊次郎の夏 6,160 Views

浅草寺の宝蔵門前。奥には建設中の東京スカイツリー。

「菊次郎の夏」のロケ地を実際に訪れて紹介しています。今回は「菊次郎の夏」で旅のスタート地点になった東京の浅草。浅草寺や商店街などお馴染みの場所も登場します。

北野武監督の出身が浅草という事もあって、数秒だけのシーンも含めると浅草のいろんな場所で撮影されています。映画が公開されてから10年以上経った現在は景観はどう変わっているのでしょうか?

東京観光のついでに廻っているのもいかがでしょう。

浅草寺本堂


やはり当然出てくるのが浅草寺。オープニングでちらっと出てきた学校帰りの正男(関口雄介)君と友達が駆け抜けた広場は浅草寺の本堂前。西側から撮っています。観光地でよく見かける「顔ハメ看板」が映画の中で出て来ましたが実際にはあの位置にはありませんでした。

二天門


正男が友達と別れたのは二天門前。浅草寺の東に位置する門です。映画では門に大きな提灯がぶら下がっていましたが現在は取り外されている模様。浅草寺で提灯があるのは「雷門」が最も有名なのですが、ここは対照的で人があまりいません。

仁王像

や、、やぁ!

たった3秒間の登場ですが浅草寺の宝蔵門にある仁王像です。正男君がカツアゲされる直前に出てきましたヨ。

人形焼きの木村屋本店


ここは正男のおばあちゃん(吉行和子さん)が働いていた人形焼きのお店。実際にあるお店をそのまま使用しています。仲見世商店街の一角にあります。

浅草ひさご通り商店街


物語はここからスタートしました。正男君と友達が下校時に通った商店街ですね。およそ180メートルのアーケードの商店街ですが観光客らしき人はあまりおらず、地元の人向けといった感じ。近くには浅草の遊園地「花やしき」がありジェットコースターの音も聞こえる。

入り口の雰囲気は江戸を漂わせてますね。しかし、「浅草」という文字を前面に出さずに浅草感を出すのが北野流(?)。この江戸っぽい看板は画面内に収められてはいません。

浅草六区ブロードウェイ


岸本加世子さんが菊次郎たちにお金を渡した喫茶店や、菊次郎が立ち寄った演芸場が立ち並ぶ通り。渥美清さん、萩本欽一さんをはじめ、ビートたけしさんを輩出した浅草フランス座演芸場「東洋館」があることでも有名です。昔ながらの雰囲気を残し続ける下町のイメージとは違い、ここらへんは繁華街ということで数年単位で目まぐるしく建物が入れ替わってるようです。おそらく映画撮影時と比べて最も景観が変わっているのはここだと思います。

演芸場に立ち寄った菊次郎の背景にあったのが浅草東宝劇場。すでに営業終了してしますが、若干面影が残っています。おそらく写真中央の4つの枠に「浅草東宝」の4文字が収められていたのでしょう。

桜橋


劇中何度も登場したあのわん曲した橋は「桜橋」といいます。上空からみるとアルファベットのXの形をしています。下を流れる川は隅田川。


そして桜橋の入り口にあるのはラストシーンで正男が駆け上っていくスロープ。

『おじちゃん名前なんていうの〜?』
『菊次郎だよバカヤロー!帰れ早く!』

ここに立つとそんなセリフがふと聞こえてくるようです。

桜橋へは浅草駅から歩いて15分ほどでいけます。

墨田区、隅田公園横の路地

正男君がおばあちゃんと暮らす自宅前の道路です。付近には言問橋があります。

「寿四丁目」交差点


浅草寺からは少し離れますが、エンディングシーンで菊次郎達を送るワゴン車が通過した交差点。浅草郵便局や三善堂のあるとこです。景観はほとんど変わりませんが道路の奥に見えるタワーマンションは最近できたやつです。

旅を終えて…

すくすくと成長を続ける東京スカイツリー。完成したら下町を見下ろしてみたいものですね。

 
看板

菊次郎の夏

[作品情報] 菊次郎の夏 (kikujiro) カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品。 製作年 1999年 概要 おばあちゃんと2人で暮らす少年正男が近所の中年男菊次郎と共に豊橋にいる正男の母親を求めて旅をするロードムービー。 キャスト  ビートたけし(菊次郎) 関口雄介(正男) 岸本加世子(菊次郎の妻) 吉行和子(正男のおばあちゃん) 細川ふみえ(優しいお姉さん) グレート義太夫(デブのおじちゃん) 井手らっきょ(ハゲのおじちゃん) 今村ねずみ(優しいおじちゃん)ほか 音楽  久石譲